違う意味で目が離せない男!第一位!
ダジャレ好きな人
って、周りに少なからずいるじゃないですか。
それって、まあたいがいは空気が読めなさそうな、
40代50代の我々のようなおじさんが、
やっぱり多いと思うんですが、
先日、後輩の子と久しぶりに会いました。
彼は、昔の職場の同僚でしたが、
とにかく要領が悪く、
違う意味で目が離せない男ランキング第一位を連覇し続けた伝説の男でした。
何か物を作らせてみても、
他の人が30秒で終わるようなものでも、
3分~4分くらいかけてやっていて、
「何をどうしたらそんなに時間がかかるん?」みたいな男で、
得意先に会議案内をメールで出しておいてというと、
一言一句間違いがないか確認(しても間違っている)し、
起承転結(これも出来ていないが)を意識した文章構成を考え、
ちゃんとした丁寧語(結局おかしな丁寧語になっているが)を使うことを意識し、
等をやっていると、
通常であれば5分もあれば終わる内容ですが、
1時間近くかけてやっていて、あげく、
使える内容じゃないのでやり直しなんて事がザラでした。
そんな彼が、約1年ほど前に職場を辞めたのですが、
この時も「おまえ、他に行ってちゃんとやって行けるか?」
と心配していたのですが、
いまだ定職についていないというのを、風の便りに聞きました。
辞める間際に言っていた「自分のやりたい事」
ってのを始めているのかと思い、
久しぶりに会って話をしてみようと思い、
こちらから連絡を取ってみました。
「最近調子はどう?元気にしてる?」と私が言うと、
「大丈夫ですよー。元気してますー」と彼が言った。
ああ、元気にやってるんやと少し安心したのですが、
「元気(げんき)にしてますが、現金(げんきん)はないんです・・・」
「おお、ダジャレ放り込んで来よったな」と思ったのですが、
これマジに現金なくて言っている(天然やし)かもしれんし、
あんまり強めに突っ込むとめんどくせーなーと思い、
「どっか、良い所就職できたんか?」
と聞いてみると、
「毎週、面接言ってるんですがなかなか仕事決まらなくて・・・」
「毎しゅう、ショックです。まいしゅうしょっくです。my就職です」
「なんやねん。その無理やりな言い回し。どないしたんや」
さっきまでちょっと気を使っていた自分を厳しく𠮟りたい。
「いやー、なんか最近、自分の違う才能について考えてまして」
「ほー。なんか違う才能に目覚めたんかいな」
「この1年色んな人と話をさせてもらいました。そこで気づきがありました」
「雇われて、使われているだけじゃダメだと。雇う側にならないと」
恐らく誰かの受け売りやろうけど、まあええ。心を静めて、
「じゃあ雇う側、つまりは経営者を目指しているという事やな?」
と私が聞くと、
「総理!総理!って、国会で言っている側ですね」
「それ・・・ムズっ!野党(やとう)側かな・・・」
「そうです。さすがです。いやーやっぱり先輩はすごいっすね」
全然うれしくない。もはや馬鹿にされているような気さえしてきた。
ちょいちょいダジャレをぶっこんで来るようになったこの後輩・・・
昔は1㎜も面白いことは言わなかったのに(今もさほど面白くはないが)・・・
自分で「やっぱり自分変ですかね・・・」という後輩に、
結局コイツの才能って「やっぱり違う意味で目が離せんヤツ」と
思うのであった・・・。